放射線・・・原発事故以来、すっかり嫌われものになってしまった言葉ですが、医療においては必須のものであり、日々放射線を上手に使うことによって病気を診断し治療が行われています。特にがんの診断治療には極めて有用であり、最近では、放射性物質を使って活動性の高いがんを見つけ出し、放射線を病変部に集中させる治療によってがんだけを攻撃する、体に優しい、まさに「狙い撃ち」の治療が可能になってまいりました。
今回、放射線を用いた最新のがん診療を皆さまに知っていただきたく、市民公開講座を企画いたしました。日本核医学会PET核医学分科会による PETサマーセミナー2012 in 信州 の関連行事として開催されます。多くの皆さまのご参加をお待ちしております。
司会 小口 和浩 相澤病院PETセンター センター長 PETサマーセミナー2012 in 信州 大会長 | ![]() |
18:00~ 開会挨拶 相澤 孝夫 社会医療法人財団慈泉会理事長・相澤病院院長 | ![]() |
18:10~19:00 特別講演1 「隠れたがんを見つけ出す ~放射線物質を用いた診断と治療~ 」 講師 山口 慶一郎先生 仙台厚生病院 先端画像医学センター センター長 兼 東北大学医学部臨床教授 放射線は怖いの?放射線は役に立つの?そんな疑問に答える事から話を始めようと思います。目に見えないと言われる放射線を見る方法はあるのです。昔はフィルムを使いました。その次はブラウン管のような機械を使いました。今はデジタルカメラのような機械を使います。ガンに集まるお薬に放射線を出す物質を付けるとガンを見ることが出来ます。この原理に基づいてできた機械がPETです。PETというと難しい感じがしますが、実はそれ程難しい訳ではありません。 | ![]() |
19:00~19:50 特別講演2 「がんは切らずに治しましょう ~陽子線治療を含む放射線治療の最前線~ 」 講師 大西 洋先生 山梨大学放射線科准教授 がんの放射線治療は最近著しく進歩しており、正常臓器を避けながら腫瘍への線量の集中をさせる技術は日進月歩です。定位放射線治療装置の一部は「ガンマナイフ」や「サイバーナイフ」と呼ばれるようにメスで切除するかのごとく切れ味の鋭い線量分布を作ることが可能で、小さな腫瘍の根治性が高まっています。強度変調放射線治療は比較的大きくていびつな形をした腫瘍の形状にもぴったり合わせた照射が可能です。また、これらのX線を用いた放射線治療に比べて、陽子線治療や炭素線治療などの粒子線治療は腫瘍の奥でぴたっと止まるので、放射線の広がりを格段に小さくすることが可能です。肺や肝臓などの呼吸で大きく動く腫瘍に対しても動きに合わせてずれなく照射する技術が発展しています。 | ![]() |
19:50~20:00 閉会挨拶 小口 和浩 |
主催 :PETサマーセミナー2012 in 信州事務局、社会医療法人財団慈泉会相澤病院
後援:市民タイムス、信濃毎日新聞社、NHK松本文化センター
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松本中央公民館「Mウィング」6階
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